涙の効能

今朝、某国営放送の朝の番組で取り上げられていた話題です。
青木は以前にも聞いた事があるので、ご存知の方も多いでしょうが、涙を流す事がストレス発散や癒し効果に影響しているという事。

今日紹介されていたのは、泣き方によっても癒し度が違うというものでした。
うるうる泣いたり、しゃべりながら泣いたり、顔をクシャクシャにして号泣するのでは、号泣するのが一番癒し度が高いのだそうです。

また、人は過去の経験によって共感できるポイントが違う事が泣くポイントの違いになっているという事でした。
年を重ねる毎に涙もろくなるというのは、経験値が上がる事によって、共感できるポイントが多くなるからなのだというものでした。

私も疲れてくると、DVDを見たりして涙を流す事がありますが、共感できる事に涙するポイントがあるというのは、なんだか納得できました。

以前に書いたコラムの中に、壬生義士伝の事を書いた事がありますが、これは家族の為に新撰組隊士となって命を削りながら仕送りする主人公と、自分の父親の姿を重ねて見ていたのだろうと思います。

もちろん家の父親は渡辺謙さんのようにカッコ良くはなかったし、当時と現在では命を懸けるという意味合いも比べ物にならないとは思いますが、私の父は私の大学の卒業と同時に身体を壊し、その翌年他界しました。
4年に上がる春から8ヶ月間、夏休みも実家に帰らず、その年の年末2日間だけ帰った時に見た父の様子を今でも覚えています。
丈夫だった父の手足はむくみ、歩き方から箸のあげおろしまで、8ヶ月の間に53歳の父が30歳も年を取ったかのようでした。

酒もタバコも賭け事もしなかった父は、趣味らしいものもなく、私と姉妹の子育てを終えるのを待って、自分の人生を楽しむ時間を享受する間もなく逝ってしまいました。

なので、家族の為にとか、誰かの為に自分を犠牲にするような場面になると、私の涙腺は緩みっぱなしです。

今日は、早く帰って久しぶりに壬生義士伝を見たくなりました。

2011年 10月 25日掲載
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